DLcoとはdiffusing capacity for carbon monoxide
もしくはcarbon monoxide diffusing capacityのことで、
ガス拡散能力を表します。
なぜ拡散能の評価に
一酸化炭素が利用されるかというと、
COはO2の210倍Hbとの親和性が高く
拡散係数がCOとO2が1.23とほぼ同等だからです。
スパイログラムで判断できない
早期病変が検出可能です。
DLcoがどう変化するのか知っておきましょう。
DLco低下
定義
予測値の80%以下
同一症例では3 mL/min/mmHg以上か10%以上の変化を有意な変動
肺胞血管膜が厚くなる
肺線維症:VAも低下するためDLco/VA低下は比較的軽度
肺水腫
ガス拡散面積の低下
肺気腫
※残気量増大でVAが増加しDLco/VA低下著明
肺毛細血管床の減少
肺血栓塞栓症
貧血
Hbが1 g/dL低下するとDLcoは5-7%低下
ただしDLcoのヘモグロビン補正では正常値になる
補正式
男性
DLco(補正値)= DLco(測定値)×(10.22+Hb)/ (1.7×Hb)
女性
DLco(補正値)= DLco(測定値)×(9.38+Hb)/ (1.7×Hb)
換気血流比不均等
COPD
原発性肺高血圧
嚢胞線維症
細気管支炎
リンパ脈管筋腫症
肺炎
VAで補正するとDLcoが正常
肺切除
広範な無気肺
肺外に起因する拘束性換気障害
肥満
胸水
神経疾患
筋力低下
脊柱後側湾症
など
DLco上昇
喘息
赤血球増多・多血症
重症肥満
肺胞出血
左右シャント
中等度の左心不全
肺静脈圧と肺動脈圧の上昇
→肺微小血管の誘導が増加するため
検査前の運動
仰臥位
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posted by いしたん at 20:54
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呼吸器
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