例えば免疫チェックポイント阻害薬が
効きにくくなることも知られています。
その理由は色々と考えられていますが、
肝転移症例ではCD8+細胞数が少ないことが知られています。
(Cancer Immunol Res . 2017 May;5(5):417-424.)
またマウスの実験ではありますが、
肝臓に腫瘍を入れると
遠隔部位での腫瘍増大が促進されるようです。
(Sci Immunol . 2020 Oct 2;5(52):eaba0759.)
この実験ではTregの機能の亢進も報告されています。
これらはいずれもVEGFの発現が亢進することが
その一因と考えられているようです。
ですから肺癌の治療においてベバシズマブが
有用であると考えられています。
実際にECOG4599試験や、
(N Engl J Med . 2006 Dec 14;355(24):2542-50.)
IMpower150試験などで
(N Engl J Med . 2018 Jun 14;378(24):2288-2301.)
抗VEGF抗体を併用すると肝転移についても
かなりいい成績が得られています。
昔は悪性腫瘍が自分に必要な栄養を取り込むために
血管を引いているのでそれを阻害したらいいやん!
という解釈だったといしたんは記憶しています。
研究が進んでみると昔のメカニズムの予想は
結構違うもんだなあと思います。笑
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