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2021年09月17日

皮下脂肪織炎

皮下脂肪織炎とは脂肪織に
炎症が起こる疾患です。

表面が紅色または常色の皮下硬結、
疼痛や圧痛といった症状が見られます。

重要なのは皮膚生検でこの所見で
色々な原因を鑑別していきます。
いわゆるAckermanのアルゴリズムですね。

隔壁に炎症の首座あり
 血管炎あり
  小血管
   白血球破砕性血管炎
  大血管(静脈)
   血栓性静脈炎
  大血管(動脈)
   結節性多発動脈炎
 血管炎なし
  リンパ球と形質細胞主体、肉芽腫形成なし
   限局性強皮症
  リンパ球と形質細胞が小静脈周囲に浸潤、組織球が真皮抗原線維と脂肪隔壁に浸潤、肉芽腫形成あり
   リポイド類壊死症
  組織球主体、リンパ球と好酸球を含む浸潤(好中球は早期のみ)
   結節性紅斑
  皮下環状肉芽腫
  皮下型スウィート病
  リベド血管症

脂肪小葉に炎症の首座あり
 血管炎あり
  小血管
   らい性結節性紅斑
  大血管(静脈)
   クローン病
  大血管(動脈)
   硬結性紅斑
 血管炎なし
  炎症細胞なし、隔壁と小葉の硬化を伴う
   hypodermatitis sclerodermiformis (lipodermatosclerosis,sclerosing panniculitis)
  炎症細胞なし、脂肪細胞内に針状血漿様の裂隙を伴う
   新生児皮下脂肪壊死症
  小葉辺縁にリンパ球主体の浸潤
   寒冷脂肪織炎
  リンパ球異型あり
   悪性リンパ腫
    菌状息肉腫
    皮下脂肪織炎様T細胞性リンパ腫(subcutaneous panniculitis-like t-cell lymphoma)
  組織球、血球貪食を伴う
   細胞貪食組織球性脂肪織炎
    cytophagic histiocytic panniculitis
    組織で血球貪食をした組織球を伴うのが特徴
    再発性の皮下結節、発熱、肝機能障害
  リンパ球、形質細胞浸潤、リンパ球の核塵を伴う
   深在性エリテマトーデス(SLE)
  リンパ球、組織球、形質細胞浸潤
   皮膚筋炎
  好中球主体の浸潤
   膵炎に伴う脂肪織炎
   α1-アンチトリプシン欠乏症による脂肪織炎
   外傷性脂肪織炎
   細菌感染症
   人工的脂肪織炎:異物あり
  好中球と組織球主体の浸潤
   抗酸菌感染症
   深在性真菌症
   寄生虫
  組織球が主体の浸潤で肉芽腫あり
   サルコイドーシス
   外傷性脂肪壊死
   脂肪萎縮症(リポジストロフィー)
   皮下結節性脂肪壊死症
   ステロイド後脂肪織炎
   痛風に伴う脂肪織炎
   皮下型環状肉芽腫
   リウマチ結節
   類壊死性黄色肉芽腫(necrobiotic xanthogranuloma)
  隔壁の硬化を伴う
   postirradiation pseudosclerodermatous panniculitis

なかなか多くはない疾患ですが
色々やばい病気もありますから
きちんと鑑別できるようになりたいものです。

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posted by いしたん at 11:00 | Comment(0) | 皮膚科 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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