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2019年11月12日

TRALI

TRALIとはtransfusion-related acute lung injuryの略で
輸血関連急性肺障害と日本語では表記されます。

病態を一言で言い表すなら輸血によるARDSです。
鑑別すべき疾患はTACOですが
これはいずれ別の機会に書こうと思います。

輸血中もしくは輸血後6時間以内に発症する
重大な副作用ですから研修医くんも
診断できるように知っておいていいと思います。

TRALI、TACO鑑別診断のためのガイドライン2015が
近年作成されました。

●TRALI、TACO鑑別診断のためのガイドライン2015
必須項目
 A)輸血中 or 輸血後6時間以内の発症
 B)PaO2/FiO2 ≦ 300 mmHg or SpO2<90%(RA)
 C)胸部X線で両側肺浸潤影
 D)容量負荷所見なし
  以下の臨床所見、検査所見を夫々1項目以上満たさないということ
   臨床所見
    血圧上昇
    頻脈
    頸静脈怒張
    聴診異常(III音)
    呼吸窮迫症状(過呼吸、頻呼吸(>20回/分)、起坐呼吸、咳)
   検査所見
    BNP>200 pg/mL or NT-proBNNP>900 pg/mL
    PCWP>18 mmHg
    CVP>12 cmH2O
    心臓USで左室径拡大、収縮能低下、IVC拡大と呼吸性変動低下
    CTR拡大
 E)輸血前にARDSを認めない
 F)ARDSに関連する輸血以外の危険因子を認めない
    直接的肺障害
     誤嚥、肺炎、有害物質吸入、肺挫傷、溺水
    関節的肺障害
     重篤な敗血症、ショック、多発外傷、熱傷、急性膵炎、心肺バイパス、薬剤過剰投与

参考所見
 G)48-96時間以内の改善
 H)明らかな肺障害の指標上昇
    炎症:発熱、CRP、WBC上昇
    肺上皮細胞障害:SP-D、KL-6上昇
 I)利尿薬が無効
 J)供血者に白血球抗体が存在
 K)輸血前値に対してPaO2が10 Torr以上低下 or 相当するSpO2低下

>>>
A-Fを全て該当
 G-Iを全て満たすならTRALI(ほぼ確実)
 少なくともJを満たすならTRALI(ほぼ確実)
 上記以外ならTRALI疑い

B以外該当
 Kが該当
  G-Iを全て満たすならTRALI(ほぼ確実)
  少なくともJを満たすならTRALI(ほぼ確実)
  上記以外ならTRALI疑い
 Kが該当しない
  G-Iのうち2項目以上を満たすならTRALI疑い
  少なくともJを満たすならTRALI疑い
  上記以外ならTRALIとは診断できない(TACOの可能性あり)

D以外該当
 G-Iのうち2項目以上を満たすならTRALI疑い
 少なくともJを満たすならTRALI疑い
 上記以外ならTRALIとは診断できない(TACOの可能性あり)

F以外該当
 possible TRALI

その他
 TRALI・TACOの診断は困難
 TADなどを考慮

上記は自分のメモですが、
図で確認したい場合は
上記ガイドラインをご確認ください。

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posted by いしたん at 22:13 | Comment(0) | 血液内科 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月04日

ヘパリン起因性血小板減少症

ヘパリン起因性血小板減少症は
(Heparin-induced thrombocytopenia、HIT)
ヘパリンの合併症でとても有名です。
血小板減少の時の重要な鑑別疾患です。

疑ったら4Tスコアをつけてみましょう。
(J Thromb Haemost. 2006 Apr;4(4):759-65.)

 Thrombocytopenia
  2点:50%を超えた血小板減少 + 血小板最低値 2万/μL以上
  1点:30-50%の血小板減少 or 血小板最低値 1-2万/μL
  0点:30%未満の血小板減少 or 血小板最低値 1万/μL未満
 Timing of count fall
  2点:ヘパリン投与後5-10日の明確な発症 or 過去30日以内にヘパリン投与歴があれば1日以内の発症
  1点:
   ヘパリン投与後5-10日の不明確な発症(例:血小板数測定がされていないなど)
   10日以降の血小板減少
   過去31-100日にヘパリン投与歴があれば1日以内の発症
  0点:今回のヘパリン投与による4日以内の血小板減少
 Thrombosis or other sequelae
  2点:
   新たな血栓症の発症
   皮膚の壊死
   未分画ヘパリンボーラス時の急性全身反応
  1点:
   血栓症の進行や再発
   非壊死性皮膚病変(皮膚の発赤)
  0点:なし
 oTher cause foe thrombocytopenia
  2点:明らかな血小板減少の原因が他に存在しない
  1点:ほかに疑わしい血小板減少の原因がある
  0点:ほかに明確な血小板減少の原因がある
 >>>
 0-3点:低リスク
  →陰性的中率が0.998と非常に高値
 4-5点:中リスク
 6-8点:高リスク
 >>>
 否定するために使うべき

というわけで4Tスコアで中リスク以上なら
HIT抗体の測定をします。
それで陽性なら機能的測定法で診断が確定です。

その後ヘパリンの中止と
アルガトロバンの開始など
治療が始まりますが、
それはまた後日記載しますねー。

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posted by いしたん at 22:39 | Comment(0) | 血液内科 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月02日

DIC 基礎疾患

DICの基礎疾患は診断にも必要です。
基礎疾患があったらDIC合併について
注意深く見て行くことが必要だからです。

また治療にとっても重要です。
凝固系優位なのか線溶系優位なのかを
想定するにも重要だからです。

感染症
 敗血症:絶対数が多く合併率も高い
 その他重症感染症
  呼吸器
  尿路
  胆道系
  急性膵炎
ショック:絶対数が多い
組織損傷
 外傷
 熱傷
 熱中症
 横紋筋融解症
 手術
血管疾患
 大動脈瘤
 巨大血管腫
 血管関連腫瘍
 血管炎
トキシン
 蛇毒
 薬物
 輸血反応(溶血性輸血反応・大量輸血)
 移植拒絶反応
悪性腫瘍
 造血器腫瘍
  急性白血病
   急性前骨髄球性白血病:合併率が高い
   急性骨髄性白血病AML
   急性骨髄単球性白血病
   急性リンパ性白血病
  慢性骨髄性白血病
  非ホジキンリンパ腫:絶対数が多い
 固形癌(通常は転移を伴った進行癌)
  腺癌
  肺癌
  胃癌
  肝細胞癌
肝障害
 劇症肝炎:合併率が高い
 急性肝炎
 肝硬変
産科疾患
 前置胎盤:合併率が高い
  希釈性DIC:大量出血から凝固因子が低下してDICになる
 常位胎盤早期剥離
  消費性DIC:羊水や胎盤などの凝固活性因子が血管内に流入する
 羊水塞栓
  消費性DIC:羊水や胎盤などの凝固活性因子が血管内に流入する
 死児稽留症候群
 敗血症性流産
低体温
その他
 低酸素、悪性症候群、脂肪塞栓、血球貪食症候群

困ったことにDICは色々な原因で起こりえます。
基礎疾患は手元に置いて
最多のものからチェックしていくことが必要です。

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posted by いしたん at 21:34 | Comment(0) | 血液内科 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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