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2020年09月16日

アジュバント

アジュバントとは日本語では
免疫助成剤といいます。
(Immunologic Adjuvant)
ラテン語の「助ける」が語源だそうです。

ワクチンにとって重要な要素の一つです。

機能としては、、、

抗原を体内に長期間留めて徐々に拡散させる
 →長期間免疫系を刺激し続ける

投与局所に炎症を引き起こす
 →マクロファージを集めて抗原を貪食・提示する

所属リンパ節のT細胞・B細胞の活性化を増強する

といったことがあります。
アジュバントにより免疫応答を誘導できる確率が
上がるということが重要です。

以下のように様々な種類のアジュバントがあります。
水酸化アルミニウムはその代表だと思います。

■分類・種類
沈降性アジュバント:抗原が吸着する無機物の懸濁水溶液
 アルミニウム塩
  水酸化アルミニウム(アラム・Alum)
  AS04
 水酸化ナトリウム
 リン酸化カルシウム
 リン酸化アルミニウム
 ミョウバン
 バイオポリマー
 など

水中油型アジュバント:抗原水溶液を鉱油で包み込みミセルを作り、乳化した溶液
 流動パラフィン
 フロイントアジュバント
 ラノリン
 ミネラルオイル
 植物由来界面活性剤
 MF59
 AS03
 など

その他アジュバント
 植物成分
  サポニン
 リピドA
  MPL(TRL4のリガンド)
 タンパク質
  フラジェリン(TRL5のリガンド)
 核酸
  2本鎖RNA(TRL3のリガンド)
 非メチル化CpGオリゴデオキシヌクレオチド(CpG-ODN、TRL9のDNAリガンド)
 STINGリガンド(細菌のセカンドメッセンジャーや宿主由来のジヌクレオチド)
 Resiquimod R848(TLR7/TLR8リガンド)
 Pam3CSK4(TLR1/TLR2リガンド)
 二成分アジュバント
  GLA-SE
   glucopyranosyl lipid AがTLR4アゴニストでstable emulsionはスクワランオイル乳液
 サイトカイン
  IL-12
  GM-CSF
  IFNγ
 カチオン
  DOTAP
  DDA
 シクロデキストリン(添加剤)
 リポソーム
 α-GalCer
 大腸菌の易熱性エンテロトキシン誘導体(LT-K63)

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posted by いしたん at 05:03 | Comment(0) | 感染症 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月12日

ワクチン

ワクチンとは自分自身を守ること、
他人への感染症の運び屋にならないことなどを目的として
抗原を摂取して免疫反応を誘導することです。

新型コロナウイルス感染症で注目されています。
医者なのによく知らないということではまずいので
ワクチンについて再確認しておきましょう。

ワクチンで現在認可されているものは
生ワクチンと不活化ワクチンです。
不活化ワクチンはさらに全粒子ワクチン、
サブユニットワクチン、トキソイドに分類されます。
それぞれ以下のような特徴があります。

生ワクチン
 弱毒化したもの
 例
  麻疹・風疹混合(MR)
  BCG
  ポリオ
 接種時の自然免疫反応5+
 アジュバントは不要
 誘導される免疫反応
  B細胞(抗体)
  CD4+T細胞(Th1)
  CD8+T細胞(CTL)
  >>>
  通常終生免疫を獲得できる
   細胞性免疫と液性免疫の両方を誘導するため
 安全性+
 免疫効果5+
 臨床反応
  本来の症状が軽度だが発現する
  発症リスクはある→免疫不全や妊婦には使用できない
 次のワクチンまでは27日以上必要

不活化ワクチン
 加熱処理、フェノール添加、ホルマリン処理、紫外線処理など行う
 発症リスクなし→免疫不全や妊婦には使用可能
 液性免疫のみの誘導→複数回の接種が必要(ブースター接種)
 分類
  全粒子ワクチン
   ホルマリンなどの化学処理で病原体を固定(不活化)したもの
   例
    HAVワクチン、日本脳炎ワクチン
   接種時の自然免疫反応3+
   アジュバントは不要なものが多い
   誘導される免疫反応
    B細胞(抗体)
    CD4+T細胞(Th1>Th2)
   安全性2+
   免疫効果3+
   臨床反応
    局所反応・発熱など(多くは24-48時間以内)
  サブユニットワクチン
   病原体を不活化後、破砕して抗原のみを精製・濃縮したもの
   遺伝子組み替え技術で抗原を製造して使う
   例
    インフルエンザHAワクチン、B型肝炎ワクチン
   接種時の自然免疫反応±
   アジュバントは必要なものが多い
   誘導される免疫反応
    B細胞(抗体)
    CD4+T細胞(Th1>Th2)
   安全性3+
   免疫効果+〜2+
   臨床反応
    軽度の局所反応・発熱
  トキソイド
   病原体の産生する外毒素のみを精製しホルマリンなどで不活化したもの
   例
    破傷風、ジフテリア
   接種時の自然免疫反応-〜2+
   アジュバントは必要なものが多い
   誘導される免疫反応
    B細胞(抗体)
    CD4+T細胞(Th1<Th2)
   安全性3+
   免疫効果4+
   臨床反応
    軽度の局所反応・発熱

上記のみでは効率的な免疫反応を
誘導できないこともありますので、
ワクチンは日々開発されています。

DNAワクチン、粘膜ワクチン、
次世代型VLP、ベクターワクチンなどがあります。
ひとまず予防接種の分類を頭にいれておきましょう。

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posted by いしたん at 06:55 | Comment(0) | 感染症 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月11日

HIV 生活環

HIVの(正確に言えばHIV-1の)生活環を
知っておきましょう。

HIV-1はCD4+リンパ球に感染します。
宿主側のCD4と補助受容体分子(CCR5・CXCR4)を介して
感染すると言われており、
ウイルス側はgp120が対応するといわれています。

細かくいうと以下の様に10ステップくらいには
分類できると思います。

接着
融合
 ここを阻害するのがCCR5阻害薬
脱核
ウイルスRNAの逆転写
 ここを阻害するのが逆転写酵素阻害薬
ウイルスDNAがプレインテグレーション複合体となり核へ移行
ウイルスDNAが核DNAに挿入(インテグラーゼ)
 ここを阻害するのがインテグラーゼ阻害薬
ウイルスmRNAからプロテインが産生
構築
 ウイルスゲノムRNAとタンパク質が集合する
 ここを阻害するのがプロテアーゼ阻害薬
出芽
放出

各ステップを阻害することが
治療薬になっているんですね。
参考になれば。

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タグ:HIV-1 生活環 HIV
posted by いしたん at 05:31 | Comment(0) | 感染症 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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