アナフィラキシーの重症度についてです。
軽症か重症かによって対応が全然違いますから
しっかり採点できるようになっておきたいものです。
Int Arch Allergy Immunol . 2017;172(3):173-182.では、、、
皮膚・粘膜症状
紅斑・蕁麻疹
Grade 1:部分的
Grade 2:全身性
掻痒
Grade 1:部分的
Grade 2:全身性
口唇・眼瞼腫脹
Grade 1:部分的
Grade 2:顔全体
消化器症状
口腔内・咽頭違和感
Grade 1:口や喉のかゆみ・違和感
Grade 2:咽頭痛
腹痛
Grade 1:弱い
Grade 2:強いが自制内
Grade 3:持続性の強い腹痛(自制外)
嘔吐・下痢
Grade 1:嘔気、単回の嘔吐・下痢
Grade 2:複数回の嘔吐・下痢
Grade 3:繰り返す嘔吐・便失禁
呼吸器症状
咳・鼻汁・鼻閉・くしゃみ
Grade 1:間欠的な咳・鼻汁・鼻閉・くしゃみ
Grade 2:断続的な咳
Grade 3:持続する強い咳、犬吠様咳嗽
喘鳴・呼吸苦
Grade 2:聴診上の喘鳴、軽い息苦しさ
Grade 3:明らかな喘鳴、呼吸困難、チアノーゼ、呼吸停止、SpO2≤92%、絞扼感、嗄声、嚥下困難
循環器症状
脈拍・血圧
Grade 2:頻脈(+15回/分)、血圧軽度低下、蒼白
1歳未満<80 mmHg
1–10歳<80 + 2 × 年齢 mmHg
11歳以上<100 mmHg
Grade 3:不整脈、血圧低下、重度徐脈、心停止
1歳未満<70 mmHg
1–10歳<70 + 2 × 年齢 mmHg
11歳以上<90 mmHg
精神神経症状
意識状態
Grade 1:元気がない
Grade 2:眠気、軽度頭痛、恐怖感
Grade 3:ぐったり、不穏、失禁、意識障害
>>>
最も高い器官症状を重症度とする
アナフィラキシー
Grade2以上の症状が複数あり
Grade3あり
アナフィラキシーの原因によっては
それ毎の重症度のつけ方もある様です。
例えば食物によるアナフィラキシーは
厚労省の診療の手引き2011に重症度分類があります。
皮膚
Grade 1:限局性掻痒・発赤・蕁麻疹・血管浮腫
Grade 2-5:全身掻痒・発赤・蕁麻疹・血管浮腫
消化器症状
Grade 1:口腔内掻痒、違和感、軽度口唇腫脹
Grade 2:悪心・嘔吐
Grade 3:繰り返す嘔吐
Grade 4:下痢
Grade 5:腸管機能不全
呼吸器症状
Grade 1:なし
Grade 2:鼻閉、くしゃみ
Grade 3:明らかな鼻閉、鼻汁、咽頭喉頭掻痒、絞扼感
Grade 4:嗄声、犬吠様咳嗽、嚥下困難、呼吸困難、喘鳴、チアノーゼ
Grade 5:呼吸停止
循環器症状
Grade 1なし
Grade 2なし
Grade 3:頻脈(+15/分)
Grade 4:不整脈、軽度血圧低下
Grade 5:重度徐脈、血圧低下、心停止
精神神経症状
Grade 1なし
Grade 2:活動性変化
Grade 3:不安
Grade 4:軽度頭痛、死の恐怖
Grade 5:意識消失
>>>
Grade 3以上でアドレナリン適応
ややこしいですね。
同じグレードという言葉ですし。。。
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posted by いしたん at 22:04
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アレルギー
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