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2019年11月27日

肝血管腫

肝血管腫は良性腫瘍の一つです。
多くは無症状で偶発的に見つけられます。
人間ドッグでは2.3%の頻度とされていますので
かなりありふれた疾患です。

ですから救急などで腹部エコーを
当てる機会が多い研修医くんは
典型的なエコー所見について
知っておきたいところです。

腹部超音波の所見ですが、、、

 Bモード
  形状
   円形や類円形、境界明瞭、不整(細かい凸凹あり・被膜がないため)

  内部エコー
   高エコー型
    境界明瞭な高エコー腫瘤として描出されるのが70-80%
    APシャントを伴うことが多い
    2 cm以下に多い
   腫瘍辺縁高エコー型
    marginal strong echo
   混合エコー型
    2 cm越が多い
   低エコー型

 ドプラ所見
  辺縁〜内部に点状の信号あり

 特徴的な所見
  wax and wane sign
   月の満ち欠けのように経時的に内部エコーが変化する
  chameleon sign
   体位変換により内部エコーが変化する
  disappearing sign
   プローブ圧迫により内部エコーが変化する
  fluttering signal・ミミズサイン
  音響増強

といったものがあります。

肝海綿状血管腫の画像診断ガイドライン2007によると
エコーで典型的所見がみられた場合でも
CT・MRI検査は必要とされています。

とくに背景肝の評価で慢性肝障害や
肝表面の凹凸・肝縁鈍化など肝硬変らしさがあれば
生検まで検討が必要になることもあります。

また診断したとして放置ではなく
フォローが推奨されています。
※間隔については記載なし

肝血管腫については専門医ではなくても
対応が必要になることがありますので
知っておくことが重要です。

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posted by いしたん at 22:21 | Comment(0) | 消化器 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月10日

肝膿瘍

肝膿瘍の中でも80%を占める
細菌性肝膿瘍の起炎菌についてです。

 多いもの
  GNR
   大腸菌(ガス発生しうる)→胆道からを疑う
   肺炎桿菌(ガス発生しうる)→胆道からを疑う
  GPC
   Streptococcus(anginosus group)
   Enterococcus→血行性&胆道からを疑う
   その他緑色連鎖球菌
  嫌気性菌
   Bacteroides→胆道からを疑う

 少ないもの
  GNR
   Pseudomonas
   Proteus→胆道からを疑う
   Enterobacter
   Citrobacter
   Serratia
  GPC
   Staphylococcus aureus→血行性を疑う
   β溶連菌→血行性を疑う
  嫌気性菌
   Fusobacterium
   anaerobic streptococci
   クロストリジウム(ガスを発生させうる)
   Lactobacilli

です。
それぞれの細菌についてエントリーで
多いものも載せてみました。

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posted by いしたん at 23:26 | Comment(0) | 消化器 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月24日

肝性脳症

肝性脳症の診断基準は意外と
あるようでないのです。

それは昏睡度によって
全く違った症状をきたしますし、
血清アンモニア上昇がみられない
ミニマル肝性脳症というものも存在するため
検査値だけでも決まりません。

色々な総説やガイドラインを見ても
"総合的"な判断と記載されています。

一番難しい言葉ですよね、
総合的な判断って。。。笑

とぼやいていても仕方がないです。

まずは現状どうやって診断するかを
知っておくことからです。

肝性脳症昏睡度分類(犬山シンポジウム 1982年)が
日本では診断に使われています。

 昏睡度I
  睡眠-覚醒リズムの逆転
  多幸気分、時に抑鬱状態
  だらしなく、気に留めない
  ※レトロスペクティブにしか判定できないことが多い
 昏睡度II
  指南力障害(時・時間)、物を取り違える
  異常行動(お金を撒く・化粧品をゴミ箱に捨てるなど)
  時に傾眠状態(普通の呼びかけで開眼し会話可能)
  無礼な言動があるが医師の指示に従う
  ※興奮状態なし、尿・便失禁なし、羽ばたき振戦あり
 昏睡度III
  しばしば興奮状態 or せん妄状態を伴い反抗的態度をみせる、傾眠状態
  外的刺激で開眼しうるが医師の指示に従わない or 従えない(簡単な命令には応じる)
  ※羽ばたき振戦あり、指南力は高度に障害
 昏睡度IV
  昏睡(完全な意識消失)
  痛み刺激に反応する
  ※刺激に対して払いのける動作や顔をしかめるなどはみられる
 昏睡度V
  深昏睡
  痛み刺激にも全く反応しない

これを見て驚くのはアンモニアなどの
検査値というものが全く入ってない
ということです。。。笑

ちなみにWest Haven criteriaが
欧米では診断に使われているようです。
(Hepatology. 2002 Mar;35(3):716-21.)

肝性脳症は救急でも運ばれてくる疾患です。
どの科に進むにしても
知っておきたい疾患の一つです。



慢性肝炎・肝硬変の診療ガイド2019

参考にどうぞ!

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posted by いしたん at 21:01 | Comment(0) | 消化器 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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