末期腎不全に対する腎代替療法の一つです。
だんだんと実施件数は増えているようで、
2019年では2057例に施行されています。
一般内科でも知っておくべきかと思うのは
レシピエントの年齢制限はないということです。
アメリカのコホートでは高齢者でも
腎移植患者の生命予後は
透析患者に比較して有意に延長したという事実があります。
Nephrol Dial Transplant 25: 1680–1687, 2010
日本では死体腎移植(献腎移植)より
生体腎移植が多いのは昔からの特徴です。
夫婦間の移植も多いことと、
適応となるレシピエントの高齢化により
高齢者ドナーが増えているそうです。
もちろん高齢者は様々な併存症があり、
その評価が非常に重要です。
具体的には70歳以上のレシピエントの場合、
移植後2年を乗り越えられないなら透析の方がいいそうです。
またドナーの生命予後を脅かしてはいけません。
残腎機能のについては、
腎移植ドナーは腎提供前の
腎機能の約30%程度を失うようです。
ただし蛋白尿や高血圧などなければ
CKDは必ずしも進行しないと言われています。
1年後eGFR<30 mL/ min/1.73 m2のリスク因子に
ドナーの年齢と、
ドナー体表面積に対するクレアチニン値が
挙げられています。
高齢者だからと腎移植を諦めるのは違います。
どのような患者さんにどのような方からの
腎臓を移植すべきか個々の症例を
しっかりと評価することが必要です。
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