生殖補助医療を受ける方で
特に注意するべき合併症です。
生殖補助医療におけるリスクとしては
ASRMガイドラインで以下が知られています。
Fertil Steril . 2016 Dec;106(7):1634-1647.
若年者
BMI低値
排卵障害症例
PCOS
血清AMH>3.4 ng/mL
発育卵胞数≧25個
血清ピークE2>3500 pg/mL
採卵数≧24個
病態としては以下のような状態が知られています。
多数の卵胞が発育
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卵巣腫大
→腹部膨満、腹痛
→卵巣茎捻転
E2過剰分泌
血液凝固能亢進、血管内脱水
→血栓症(動脈血栓症、静脈血栓症)
VEGF過剰分泌(妊娠成立などによるhCG分泌増加からVEGF過剰につながることもある)
血管透過性の亢進
→サードスペースへの体液のシフト(浮腫、胸水、腹水
→腎静脈圧迫による急性腎不全
横隔膜上によるARDS
そういう病態の結果以下のような症状が生じます。
腹部膨満感:初発症状として多い
悪心・嘔吐
呼吸苦
胸腹水
全身浮腫
乏尿
腹痛
診断、重症度の評価としては
厚生労働省の重篤副作用疾患別対応マニュアル、
卵巣過剰刺激症候群を使います。
自覚症状
軽症
腹部膨満感
中等症
腹部膨満感、嘔気・嘔吐
重症
腹部膨満感、嘔気・嘔吐、腹痛、呼吸困難
胸腹水
軽症
小骨盤内の腹水
中等症
上腹部に及ぶ腹水
重症
腹部緊満を伴う腹部全体の腹水、 胸水を伴う
卵巣腫大(左右いずれかの最大径)
軽症
≧6 cm
中等症
≧8 cm
重症
≧12 cm
血液所見
軽症
血算、生化学検査が全て正常
中等症
血算、生化学検査が全て増悪傾向
重症
Ht≧45%、WBC≧15000 /mm3、TP<6 g/dL or Alb<3.5 g/dL
原因の多くは不妊治療の排卵誘発ですが、
自然発症もあります。
例えばFSH受容体変異、FSH分泌腫瘍、甲状腺機能低下症などです。
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