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2025年06月11日

CAR-T細胞療法 感染症

CAR-T細胞療法は造血器腫瘍の領域で
ブレイクスルーとなった治療法ですが、
感染症は重要な副作用の一つとされています。

感染頻度は33.8%(16.2%が重症)で、
寄与死亡率は1.8%と非再発死亡率に寄与しています。

CART療法における感染症の状況やマネジメント等について
ASTCT (American Society for Transplantation and Cellular Therapy)から
近年提案がなされています。
Transplant Cell Ther . 2024 Oct;30(10):955-969.

感染症のリスクとして以下のようなものが報告されています。

   宿主側
    CAR-T療法の前治療
    幹細胞移植歴
    治療中の悪性腫瘍(B-ALL、MM)
    CAR-ヘマトトックススコア >2、リンパ球減少症
    100日以内の感染歴
    ベースラインでのパフォーマンスステータス
    ベースラインでの低ガンマグロブリン血症
    高齢
   CAR-T関連リスク要因
    高用量のCAR-Tとリンパ球除去の強度
    CRSの有無と重症度
    免疫エフェクター細胞関連造血毒性(ICHAT)
    コルチコステロイドの使用
    CAR T療法後の低ガンマグロブリン血症
    免疫エフェクター細胞関連血球貪食性リンパ組織球症様症候群(IEC-HS)

このためにCAR-T療法前の感染症スクリーニングとして

 詳細な問診(感染症の既往、ワクチン接種歴)
 身体診察
 血液検査(最低限)
  HIV抗体(第4世代抗原/抗体の組み合わせ)
  抗HBs抗体、HBsAg、抗HBc抗体
  抗HCV抗体
  梅毒トレポネーマ
  CMV IgG
  HTLV-1 IgG

が推奨されています。
新たな症候がみられた場合は、
必要に応じて感染症専門医に相談の上、
「徹底的」に検査を行うという表現は
かなり感染症には神経を使えと言われている気がしました。

抗生物質の予防投与だったりワクチンだったり、
その他も色々と情報が載っていましたので、
CAR T細胞療法に関わるドクターには
一読することをお勧めします。

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posted by いしたん at 20:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 血液内科 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年04月18日

サイトカイン放出症候群 グレード

サイトカイン放出症候群(CRS)らしい
症状や検査血異常をみたら(CRSを疑ったら)
(診断したらとするのが難しいのがミソです)
次はグレーディング(重症度評価)です。

※症状や検査値などについては
サイトカイン放出症候群 とはを参照ください。

Blood. 2014 Jul 10;124(2):188-95.
 Grade 1
  対症療法のみを必要とする症状
   38.5度以上の発熱に加え、悪心、疲労、頭痛、筋肉痛、倦怠感等を伴う場合がある
 Grade 2
  症状が中等度の介入を必要とし、介入に反応する(以下のいずれか)
   FiO2<0.4の酸素投与が必要
   輸液 or 低用量の1つの昇圧薬に反応する低血圧
   CTCAE v4.0のGrade 2の臓器毒性
 Grade 3
  症状が高度な介入を必要とし、介入に反応する(以下のいずれか)
   FiO2≧0.4の酸素投与が必要
   高用量もしくは複数の昇圧薬を必要とする低血圧
   CTCAE v4.0のGrade 3の臓器毒性
   CTCAE v4.0のGrade 4のトランスアミナーゼ上昇
 Grade 4
  生命を脅かす症状(以下のいずれか)
   人工呼吸器サポートが必要
   CTCAE v4.0のGrade 4の臓器毒性(トランスアミナーゼ上昇を除く)
 Grade 5:死亡

グレードによってその後の治療が変わってきます。
参考になれば!

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posted by いしたん at 18:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 血液内科 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年03月25日

アフェレシス

アフェレシス(アフェレーシス、apheresis)とは
体外循環により血中から特定の物質を取得・除去することで、
特に治療として行う場合は
アフェレシス療法(therapeutic apheresis、TA)と定義されます。

目的の物質や、手法によって様々な種類が包含されます。

血液浄化療法
 血液透析
 血液濾過透析
 血液濾過
 単純血漿交換法
二重濾過血漿分離交換法
免疫吸着療法
血漿吸着法
LDLアフェレシス
白血球系細胞除去療法
直接血液還流法
など

具体的に適応となる物質や疾患です。

 免疫グロブリン
  過粘稠症候群
  多発性骨髄腫
  マクログロブリン血症
 自己抗体
  重症筋無力症
  抗基底膜型急速進行性腎炎
  全身性工リテマトーデス
  全身性血管炎症候群
  第VIII因子抗体陽性血友病
  血栓性血小板減少性紫斑病
 免疫複合体
  免疫複合体型糸球体腎炎
  全身性エリテマトーデス
  全身性血管炎症候群
 炎症性サイトカイン
  敗血性ショック
  川崎病
  マクロファージ活性化症候群
  重症急性膵炎
 有害代謝物質
  リポ蛋白
   高コレステロール血症
 中毒物質
  甲状腺クリーゼ
  薬物中毒
 白血球
  リンパ球
  穎粒球
 血小板
  重症血小板増多症
 赤血球
  鎌状赤血球症
 ウイルス

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posted by いしたん at 17:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 血液内科 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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