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2025年03月11日

腫瘍崩壊症候群

腫瘍崩壊症候群(Tumor lysis syndrome、TLS)とは
化学療法など様々な原因によって
腫瘍細胞の急速で大量の細胞死が起こり、
細胞内成分とその代謝産物が
腎の生理的排泄能力を越えて体内に蓄積することで生じる疾患です。

オンコロジックエマージェンシーの一つに数えられます。

診断基準としてはHoward SCらの基準が
使われることが多いと思います。
N Engl J Med 2011;364(19):1844–54.

 Laboratory TLS(LTLS)
  尿酸値>8 mg/dL(成人)、尿酸値>基準値上限(小児)
  リン>4.5 mg/dL(成人)、リン>6.5 mg/dL(小児)
  カリウム>6.0 mEq/L
  カルシウム<7.0 mg/d、イオン化カルシウム<1.12 mg/dL
  →2つ以上の異常が化学療法開始3日前から開始後7日以内に同時に(24時間以内)認められる

 Clinical TLS(CTLS)
  高カリウム血症による不整脈、突然死
  低カルシウム血症による痙攣、テタニー等の神経筋症状、低血圧、心不全
  血清クレアチニン値がベースラインから0.3 mg/dLの上昇(ベースライン不明の場合は基準上限の1.5倍を超える)、尿量減少(6時間尿<0.5 mL/kg/時)
  →LTLSを満たし、1つ以上の異常を伴うもの

特に腫瘍量が多い癌患者さんを診るときや
強力な治療を実施する際は
特にTLSを警戒して診療にあたってください。

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posted by いしたん at 16:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 血液内科 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年02月22日

慢性好酸球性白血病

慢性好酸球性白血病(Chronic eosinophilic leukemia、CEL)は
好酸球前駆細胞がクローナルに増殖する疾患です。

この結果、末梢血・骨髄・組織に好酸球増加し
心臓、肺、中枢・末梢神経、皮膚、消化管など
全身の臓器の障害が障害されます。
特に重篤な状態として拘束型心筋症が起こることもあります。

末梢血好酸球数の持続的な増加≧1500 /μL、
1次性好酸球増多症の除外、
染色体異常や分子遺伝学的異常に基づく好酸球のクローナリティの証明の
3つの項目を満たす場合にCELと診断されます。

鑑別としては特発性好酸球増多症候群(idiopathic HES)が挙がります。
クローナリティが証明できなければ
一旦はiHESとされている症例もあります。

原因としては以下のような遺伝子の異常が知られています。

PDGF受容体変異
 PDGFRA異常
  FIP1L1-PDGFRA融合遺伝子:多い
 PDGFRB異常
  ETV6-PDGFRB融合遺伝子(t(5;12)(q32:p13.2)):多い
FGF受容体変異
 FGFR1異常
JAK2遺伝子転座
 PCM1-JAK2融合遺伝子

WHO分類2016(Blood. 2016 May 19;127(20):2391-405.)では、、、

好酸球増加症および遺伝子再構成を伴う骨髄性/リンパ性腫瘍
 PDGFRA異常
 PDGFRB異常
 FGFR1異常
 PCM1-JAK2融合遺伝子(t(8;9)(p22:p24.1))

MPN
 慢性好酸球性白血病、非特定型 (chronic eosinophilic leukemia, not otherwise specified、CEL, NOS)
  上記4つの遺伝子異常がなくクローナリティをもった好酸球の増多を認める

と分類されています。

自然経過としてはFGFR1遺伝子再構成を有するCEL、
PCM1-JAK2融合遺伝子を有するCELが進行が早く予後不良です。

治療としては、、、

PDGFRA遺伝子再構成を有するCEL
 イマチニブ
 T674I変異の場合:イマチニブ抵抗性
  midostaurin
  sorafenib

ETV6-PDGFRB融合遺伝子を有するCEL
 イマチニブ

FGFR1遺伝子再構成を有するCEL
 同種造血幹細胞移植

PCM1-JAK2融合遺伝子を有するCEL
 同種造血幹細胞移植

慢性好酸球性白血病、非特定型
 有効な治療法は未確立
 プレドニゾロン

といったところでしょうか。
お役に立てば!

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posted by いしたん at 08:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 血液内科 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年10月01日

CAR-T細胞療法

CAR-T細胞療法(キメラ抗原受容体導入T細胞)は
血液腫瘍の世界を大きく変えたすごい治療薬ですが、
他の分野にも応用が効きそうだということで
色々開発が進んでいます。

ということで、現在までのCAR-T細胞療法が
どんなものがあるのか一覧を作ってみました!

1. キムリア(Kymriah)
 開発者:ノバルティス(Novartis)
 適応症:
  再発または難治性の急性リンパ性白血病(ALL)(25歳以下)
  再発または難治性の大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)
 承認年:2017年(米国FDA)、2018年(欧州EMA)、2018年(英国MHRA)、2018年(Health Canada)、2019年(日本PMDA)

2. イエスカルタ(Yescarta)
 開発者:ギリアド・サイエンシズ(Gilead Sciences) / カイト・ファーマ(Kite Pharma)
 適応症:
  再発または難治性の大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)
  濾胞性リンパ腫
 承認年:2017年(米国FDA)、2018年(欧州EMA)、2018年(英国MHRA)、2019年(Health Canada)、2021年(日本PMDA)

3. ブレヤンジ(Breyanzi)
 開発者:ブリストル・マイヤーズ スクイブ(Bristol Myers Squibb)
 適応症:
  再発または難治性の大細胞型B細胞リンパ腫
 承認年:2021年(米国FDA)、2021年(欧州EMA)、2021年(英国MHRA)、2021年(Health Canada)、2021年(日本PMDA)

4. テカーティ(Tecartus)
 開発者:ギリアド・サイエンシズ(Gilead Sciences) / カイト・ファーマ(Kite Pharma)
 適応症:
  マントル細胞リンパ腫(MCL)
  白血病リンパ球性白血病(CLL)
 承認年:2020年(米国FDA)、2020年(欧州EMA)、2021年(Health Canada)

5. カーバクティ(Carvykti)
 開発者:ヤンセン ファーマ(Janssen Pharma) / レジェンド バイオテック(Legend Biotech)
 適応症:
  再発または難治性の多発性骨髄腫(MM)
 承認年:2022年(米国FDA)、2022年(欧州EMA)

開発が一番進む米国が最初の承認なのはわかりますが、
見比べてみると、欧州、カナダと比べても
日本は遅れていることがわかります。

日本で最新の治療が続けられるように
臨床医としては治験を頑張らねばと思うところです。

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posted by いしたん at 20:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 血液内科 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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