ワクチンは健常人に接種するため
安全性についての評価は非常に重要です。
言い換えると患者さんの場合は
疾患の自然経過によって悪い未来が予測され、
その予測よりも"マシ"な有害事象は許容されますが、
ワクチンではそういった事はありません。
という事で頻度の高い副作用への納得と、
重篤な有害事象の懸念の払拭が非常に重要です。
一方でワクチン開発の上でこれが非常に難しいことがわかっています。
例えば第I相試験の被験者は20–100人程度です。
頻度の高い有害事象を検出できますが、
少し頻度が低くなると途端にわかりません。
例えば第II相試験の被験者は数百人なので、
1/30程度の出現頻度の有害事象を検出できると言われています。
第III相試験の被験者は300–3000人で、
1/100〜1/1000程度の出現頻度の有害事象を検出できます。
つまり承認前に評価可能なデータには限界があるということです。
という訳で製造販売後の副作用報告、
製造販売後調査・臨床試験がとても重要だと言われています。
言い換えると実際に使うドクターが
ワクチンについての制度を
きちんと知っておく必要があるということです。
それを前提としてそれでも開発段階に応じて
安全性についての評価を行なっていきます。
第I相試験、第II相試験、第III相試験では
Solicitated Adverse Event(SAE)を評価します。
※重篤な有害事象のSAEではないのでご注意を。笑
接種後に見られる典型的な免疫反応
つまりReactogenicity(FDAの造語らしいです)を見ていきます。
具体的には質問紙票(患者日誌)による
定型化された有害事象収集が行われます。
並行してUnsoliciated Adverse Eventも評価します。
構造化されていない質問等で収集する有害事象のことです。
そして最も重要となる第III相試験以降(承認後まで含む)では、
Medically Attended Adverse Event (MAAE)、
Newly Diagnosed Chronic Medical Conditions (NDCMCs)、
Adverse Event of Special Interest (AESI)を年単位で収集していきます。
予防接種プログラムに採用後は
公衆衛生当局等が調査します。
日本では予防接種副作用疑い報告(予防接種法)- 「報告すべき症状」、
医薬品副作用報告(薬機法)などが整備されています。
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