お買い得アイテムが大集合!買うならやっぱり楽天市場

2025年04月26日

脛骨過労性骨膜炎

脛骨過労性骨膜炎とは別名で
内側脛骨ストレス症候群(medial tibial stress syndrome、MTSS)、
シンスプリント、過労性脛部痛などとも呼ばれる
過労性障害です。

疫学としてはスポーツで最も一般的な
下肢障害の1つとされています。

症状としては運動誘発性の下腿痛で、
運動開始後しばらく経ってから痛みが出現することが特徴です。
鑑別に重要なのですが下肢のしびれ感・冷感 や筋力低下を伴いません。

原因はランニングやジャンプの衝撃の繰り返しです。
シンスプリントのSignとは脛のことで、Sprintは疾走を意味します。
病名がそのまま疾患を表しています。

検査としては以下を確認しましょう。

問診
 下腿にかかったストレスの状況を確認

身体所見
 痛みの程度
 圧痛部位(範囲:5 cm程度)
  ヒラメ筋、長母趾屈筋、後脛骨筋の起始部近傍の皮質微小外傷部位上層部の骨膜炎
 ※hop test陰性

XR
 4方向の単純X線検査
  疾走型の脛骨疲労骨折がないことを確認

MRI検査
 STIR
  脛骨内側の骨膜表面に高輝度の異常信号
  骨髄内にも高輝度の限局した部分がみられたりする
  ※ただし疲労骨折のように骨髄内全体にまでは及ばない
 脂肪抑制画像
  脛骨内側の骨膜表面に高輝度の異常信号
  骨髄内にも高輝度の限局した部分がみられたりする
  ※ただし疲労骨折のように骨髄内全体にまでは及ばない

超音波検査

上記検査を経て以下の鑑別疾患を除外しましょう。

脛骨疲労骨折
腓骨疲労骨折
慢性下腿コンパートメント症候群
末梢神経絞扼障害
膝窩動脈絞扼症候群

治療はシンプルに保存治療です。

よろしければ応援クリックお願いします!
にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ
にほんブログ村
posted by いしたん at 23:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 整形外科 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年04月04日

有痛性三角骨

有痛性三角骨とは足の過剰骨(余剰骨)の
三角骨が足関節の底屈時に
脛骨天蓋の後方縁に挟まることで発生する
足関節後方インピンジメント症候群の1つです。

屈曲時に足関節後方の痛みが生じるということが
特徴的な症状として知られています。
つまりバレリーナがpointe姿勢をとった時や、
サッカー選手がインステップキックやシュートを打つ際に
困るということでスポーツ医学の守備範囲でもあります。

身体所見としては距骨後方の圧痛と、
強制底屈テスト(足関節を強制的に底屈させる)で
症状が誘発できることが重要です。

XRは側面像に加えて
足関節を強制底屈して撮像すると
ナッツクラッカー像が見られます。

他に骨シンチグラフィーやCT、MRIも
使われることがあります。

治療はまずは保存的加療です。

 スポーツの休止
 消炎鎮痛薬
 テーピング
 サポーター
 痛みが軽くなったら足関節の可動域訓練、足関節周辺の筋力強化、バランス能力向上

保存的加療では厳しい場合などに手術に進みます。

よろしければ応援クリックお願いします!
にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ
にほんブログ村
posted by いしたん at 15:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 整形外科 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年02月14日

恥骨骨炎

恥骨骨炎(osteitis pubis、恥骨結合炎)とは
恥骨のストレスによって恥骨が損傷する疾患です。
Prim Care . 2013 Jun;40(2):313-33.

症状としては、、、

恥骨結合部の激痛
鼠径部痛

下腹部痛
大腿内側痛

歩行障害

などが起こります。

検査としては、、、

身体所見
 恥骨結合部の圧痛
 FABERテスト

骨盤X線撮影(X線)
 恥骨結合部にびらん、erosion(恥骨融解像)、虫食い像あり

CT
 恥骨融解像

MRI
 浮腫像

などを行います。

下肢の加速、減速、方向転換などの動作が原因で
サッカー、ホッケー、マラソン、
バスケットボール、武道といった
スポーツの選手が罹患することが多いです。

他には出産(特に長時間の出産)、
腹部手術、泌尿器科手術も原因となります。

治療は保存的治療が原則です。

 安静
 冷却
 消炎鎮痛薬
  NSAIDs
 ステロイド注射
  1回 or 2回
  1%リドカイン1 mL+0.25%ブピバカイン1 mL+デキサメタゾン4mg
   Am J Sports Med . 1995 Sep-Oct;23(5):601-6.

手術は保存的加療では改善しないときや
恥骨結合不安定症の患者が適応となります。

 掻爬術
  Am J Sports Med . 2008 Jan;36(1):122-8.
 プレート固定と骨移植による関節固定術
  適応
   恥骨結合不安定症の患者
    Am J Sports Med . 2000 May-Jun;28(3):350-5.
 くさび状切除術
  J Bone Joint Surg Am . 1989 Mar;71(3):358-64.

重要なのは予後で殆どの場合、
休息を数ヶ月とればスポーツが再開できるとされています。

よろしければ応援クリックお願いします!
にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ
にほんブログ村
posted by いしたん at 22:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 整形外科 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
SEO対策テンプレート
医師の気持ち