内側脛骨ストレス症候群(medial tibial stress syndrome、MTSS)、
シンスプリント、過労性脛部痛などとも呼ばれる
過労性障害です。
疫学としてはスポーツで最も一般的な
下肢障害の1つとされています。
症状としては運動誘発性の下腿痛で、
運動開始後しばらく経ってから痛みが出現することが特徴です。
鑑別に重要なのですが下肢のしびれ感・冷感 や筋力低下を伴いません。
原因はランニングやジャンプの衝撃の繰り返しです。
シンスプリントのSignとは脛のことで、Sprintは疾走を意味します。
病名がそのまま疾患を表しています。
検査としては以下を確認しましょう。
問診
下腿にかかったストレスの状況を確認
身体所見
痛みの程度
圧痛部位(範囲:5 cm程度)
ヒラメ筋、長母趾屈筋、後脛骨筋の起始部近傍の皮質微小外傷部位上層部の骨膜炎
※hop test陰性
XR
4方向の単純X線検査
疾走型の脛骨疲労骨折がないことを確認
MRI検査
STIR
脛骨内側の骨膜表面に高輝度の異常信号
骨髄内にも高輝度の限局した部分がみられたりする
※ただし疲労骨折のように骨髄内全体にまでは及ばない
脂肪抑制画像
脛骨内側の骨膜表面に高輝度の異常信号
骨髄内にも高輝度の限局した部分がみられたりする
※ただし疲労骨折のように骨髄内全体にまでは及ばない
超音波検査
上記検査を経て以下の鑑別疾患を除外しましょう。
脛骨疲労骨折
腓骨疲労骨折
慢性下腿コンパートメント症候群
末梢神経絞扼障害
膝窩動脈絞扼症候群
治療はシンプルに保存治療です。
よろしければ応援クリックお願いします!

にほんブログ村