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2025年11月27日

薬価

薬価が高すぎる!!
一体どうやって薬価は決まっているんだ!!

とあるレジデントくんが叫んでいました。笑
ナースステーションでは静かにしような。

薬価は最終的には保険者(ペイヤー)や規制当局との
価格交渉によって決定されます。
ただし、そこに至るまでの過程が国によって異なります。
このため医薬品開発を担う企業は
その国々の事情に応じた薬価戦略を立てる必要があります、

医薬品を含めた医療技術の評価方法によって
世界では大きく4種類の方法がとられています。

 治療効果重視型(Therapeutic Effectiveness Driven)
  導入国
   スペイン、フランス、イタリア、ドイツ、日本など17%の国々
  新薬と標準治療との有効性を比較する定性的評価に基づいて価格が決定
   @アンメットニーズ、有効性、安全性、使用方法、臨床上の位置付けを規制当局が評価
   Aコスト、標準治療の価格、売上予測、国際参照価格(IRP)、公的予算への影響、リバート(割戻金)を考慮して価格交渉→公定価格の決定

 費用対効果重視型(Cost-Effectiveness Driven)
  導入国
   カナダ、イギリス、韓国、オーストラリアなど27%の国々
  医療経済データに基づく費用対効果分析
   @適切な標準治療(SOC)と比較したICER(増分費用効果比)の定量的評価
   A疾病負担、有効性、安全性といった要因を考慮
   B実質価格(ネットプライス)が決定
   C公的予算への影響、リベート、価格上限(プライスキャップ)などを考慮し公定価格が設定

 競争入札重視型(Competitive-Bidding Driven)
  導入国
   主にアメリカで採用
  価格は競争入札によって決定
   薬価は民間医療保険料を基準に設定
   その後保険適用医薬品リスト(フォーミュラリ)に新薬が追加

 予算影響重視型(Budget Impact Driven)
  導入国
   中国、ラテンアメリカ、トルコ、中東、アフリカなど約50%の国々
  価格が国や地域の予算支出能力よって決定される
   @新薬はまず富裕層による自己負担や患者支援プログラムを通じて提供される
   Aその後民間および公的資金の複数のルートを経て特定の地域や都市へと展開
   B最終的に全国規模へと拡大
   ※販売量増加につれ価格が段階的に大幅(60–80%)に引き下げられることが多い

そして国際参照価格制度(IRP)という
各国が自国の薬価を設定する際に、
他国の薬価を参照する仕組みがありますので、
どの地域から攻めるかも製薬企業にとって重要な戦略になります。

まずは薬価決定のための制度の
基本から押さえていきましょう。

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ラベル:薬価 設定 制度
posted by いしたん at 20:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会医学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年11月11日

先進医療

先進医療とは保険外併用療養費制度
評価療養の1つに分類される臨床研究です。

厚生労働省のホームページに公式の説明がありますが、
定義を含めて正直ちょっと分かりにくいです。笑
ということでいしたんの理解を
忘備録として残しておきます。

まず先進医療の定義ですが、
臨床試験とか研究という単語が出てこないので
非常に分かりにくいのですが、
実質のところ医療技術の保険収載に向けて
医学系研究の法や指針の元におこなわれる臨床研究です。

制度の重要な点は保険医療との併用が
認められているという点です。

つまり先進医療の部分は患者負担ですが、
その他の部分は保険でカバーしてもらえますし、
民間の医療保険の先進医療特約で
患者負担が0円の人もいます。

ということで医薬品開発トラックの他のルートと比較して、
研究遂行のための資金が小さい場合にも
新たな医療技術を患者さんに届けられるということです。

先進医療の基本をまずはしっかり押さえましょう。

その後、先進医療A、先進医療Bという
2つの分類に進みます。
これはまた別の機会に。

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posted by いしたん at 20:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会医学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年11月09日

医療保険制度

医療保険制度は留学に行くと実感しますが、
世界中で色々な仕組みがとられています。

医療保険制度は制度設計の観点から
大きく3つに分類されます。

公的資金モデル、
社会保険モデル、
マネージドケアモデルです。

公的資金モデルとは税金を主な財源とする仕組みで、
長所としては国民はほぼ無料で幅広い医療サービスを受けられます。
一方で短所は患者は医療機関や医師を自由に選べないですし、
勤務医の多くは公務員扱いで制度上の制約が大きいとされています。
導入国の例としては、イギリスや北欧諸国が挙げられます。

社会保険モデルとは社会保険料を財源とする仕組みです。
長所は保険料が所得に応じて調整されることで
低所得者への支援となり、
すべての国民が手ごろな医療を受けられるという点です。
また患者は医療機関や担当医を自由に選択できます。
一方で短所としては医療費が増加傾向で、
新医療技術導入時に費用の適切な分担の検討が必要なことです。
代表的な導入国は日本、ドイツ、フランスです。

この問題点に対応すべく日本では2019年以降医薬品や医療機器に対して
費用対効果評価(コストエフェクティブネス評価)を制度化し
保険償還後の価格調整を可能にしました。
今後のインパクトの調査が待たれるところです。

マネージドケアモデルは民間保険が基盤となっています。
保険者が医師による医療サービスに制限を設けるため、
長短は保険料次第です。
保険料の高いプランではより多くの治療や医療機関が
カバーされる傾向があり、
受診時の自己負担は比較的少なくなります。
短所は保険料の安いプランでは、
月々の支払いは少ないのですが、
補償範囲が狭く、受診時の自己負担が高いことです。

導入国はアメリカが代表ですね。

アメリカでは大多数の人口はマネージドケアに基づく
民間の医療保険プランに加入しています。

アメリカでは企業が自由競争市場のもとで
製品の公定価格を自由に設定できるため、
医薬品の保険償還額は保険会社との交渉によって決定されます。
このため高額になりがちです。
この結果2019年の個人破産の約70%が
高額な医療費によるものという驚きの報告もあります。
Am J Public Health . 2019 Mar;109(3):431-433.

米国では上記マネージドケアに並行して
高齢者と障害をもつ人々は
公的医療保険制度であるメディケアに加入、
低所得者はメディケイドに加入しています。

どの制度も一長一短です。
まずはどんな制度があるのかを知ることから、
より良い制度設計にアイデアが出るのではないでしょうか。

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posted by いしたん at 08:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会医学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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