様々な症状、検査値異常をきたす状態のことです。
放射線 被曝で記載した
確定的影響になります。
早期病変ごとにまとめますと、、、
自律神経の反応:致死線量を被曝したあと5-15分後に出現
胃腸症状
嘔吐、下痢、食思不振
神経筋症状
疲労、無気力、寝汗、発熱、頭痛、低血圧
骨髄障害
血球減少
白血球減少 0.5 Gy
出血
骨髄死(4 Gy以上)
胃腸障害(放射線性胃腸炎)
食欲不振、下痢、下血、感染、脱水、電解質消失
腸管死(10 Gy以上)
中枢神経障害
100Gy以上の被爆では2日以内に殆どが脳血管障害で死亡する
運動機能減弱、無能力
病理
脳の血管周囲の浸潤、出血、浮腫、ニューロンの核濃縮
不妊
一時不妊
男性:0.15-2.0 Gy
女性:0.65-1.5 Gy
永久不妊
男性:3.5-6.0 Gy
女性:2.5-6.0 Gy
筋肉:100Gy以上の被爆で症状が出現
急性放射線皮膚炎
1度(1回3–4 Gyの被曝)
皮膚紅斑が主体、灼熱感あり
基底膜細胞の増殖抑制で上皮が菲薄化
皮脂腺と毛嚢も感受性が高いから一過性の脱毛に至る
2度(1回6–19 Gyの被曝)
次に感受性が高い血管変化が主体
粘膜充血
皮膚乾燥(乾性皮膚炎)
3度(1回20–25 Gyの被曝)
水疱、破れて癒合しびらんになる(湿性皮膚炎)
多くの場合、萎縮、瘢痕、永久脱毛などの障害が残る
4度(1回30 Gy以上の被曝)
深い潰瘍、壊死
病理
急性期
表皮内海綿状態
基底層液状変性
表皮突起消失
真皮上層の浮腫
血管内皮細胞の膨化
血管拡張
血栓、出血
弾性線維の断裂と減少
その後
表皮菲薄化
小血管拡張
付属器萎縮
線維化
血管閉塞
治療
熱傷に準じる
といった様々な異常が生じます。
その結果どうなるかというと、、、
0.25Gy:殆ど臨床症状はない
0.5Gy:リンパ球一過性減少
1Gy:嘔気、嘔吐、倦怠感
1.5Gy:50%の人で放射線宿酔
2Gy:5%死亡
4Gy:30日以内に50%死亡
6Gy:14日以内に90%死亡
7Gy:100%死亡
といった自然経過、予後を辿ります。
被曝怖い!という感覚は大事ですが、
被曝量を把握することはもっと重要です。
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