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2024年10月13日

インスリン 単位

インスリン製剤はよく使う医薬品の一つですが、
意外と単位とは何ぞやという定義のところを
知っている先生は多くはありません。

インスリン製剤は重量やモル数などではなく
生物学的力価である単位で表現されています。

この背景としてインスリン製剤は当初
多数の動物膵臓から抽出・精製されていました。
当時の技術では純度が安定せず効果が不安定でした。
このため一般的な薬の量を表現する方法である
重量を決めることができませんでした。

そのためインスリン発見者であるFrederick Banting、Charles Bestらが
ウサギにインスリンを注射した時に
血糖値が45mg/dL以下に下がり低血糖の痙攣を起こす
最少量のインスリンを1単位と定義しました。

その後1923年に国際連盟保健機構の標準化委員会で、
インスリンの1単位(unit、U)は
健康な体重約 2Kg のウサギを24時間絶食状態にし、
そのウサギにインスリンを注射して、
3時間以内に痙攣を起こすレベル(血糖値約45mg/dL)まで
血糖値を下げ得る最小量と定義されました。

1924年世界の5ヶ所の施設からインスリン粉末が集められ、
それらを混合して約100 mg に小分けして戻し、
5ヶ所の施設においてウサギ血糖降下法で検定をした結果、
1 mg当たり8.4〜8.8単位の力価があったことから、
1925年に乾燥粉末1 mg を 8 単位と定義し直されました。

その後精製技術の進歩によって
1935年に1 mg当たり22単位、
1952年に1 mg当たり24.5単位、
1958年に1 mg当たり24 単位と変遷しています。

更にインスリンの精製技術が格段に進歩し
純度の高い製品が得られるようになってからは、
1987年にブタ、ウシ、ヒトについて個々に国際標準品が作られました。
ブタとヒトのインスリン標準品では1 mg 当たり26単位、
ウシのインスリンは1 mg 当たり25.7 単位とされました。

技術の進歩ってすごいです。

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posted by いしたん at 16:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 糖尿病 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年08月09日

ペットボトル症候群

ペットボトル症候群(清涼飲料水ケトーシス)とは
2型糖尿病患者 or 2型糖尿病の素因を有する人が
糖を含む清涼飲料水を大量に飲むことで発症します。

最近とても暑いので脱水症の予防目的に
スポーツ飲料なと糖を含む清涼飲料水を
飲む機会も飲む量も増えています。

健診を受けていないなどで
自身の糖尿病に気づいていない患者さんも
少なくはないので注意です。

重篤な経過を辿ることがあるので
医師としてはちゃんと診断できるようになることが
とても重要かと思います。

ということでまずはペットボトル症候群の
リスク(疫学的特徴)を知っておきましょう。

2型糖尿病患者 or 2型糖尿病の素因を有する人が
ペットボトル症候群を発症すると言われますが、、、

リスク
 肥満者
  インスリン抵抗性が強い
  脂肪分解により大量の遊離脂肪酸が生じる
 若年
  若い年代が清涼飲料水を飲む量が多い
  若年者のほうが高いケトン体産生能を有する
   Endocr J. 62: 235–241. 2015.
 男性
 新規発症例が多い
 内因性インスリン分泌が比較的保たれている
 膵島自己抗体陰性
 統合失調症やうつ病などの精神疾患
  向精神薬の抗コリン作用
 口渇をきたす疾患

そんな人で口渇などの症状をきたし、
血糖値が高い(発症時は平均804 mg/dL)場合に疑いましょう。

病態としてはまずは以下のような悪循環があります。

 糖を含む清涼飲料水を大量に飲む
 →高血糖によって口渇が起こる
 →清涼飲料水を大量に飲む

その結果、ブドウ糖毒性が起こって
インスリン抵抗性が強まり
インスリン分泌障害となります。

その後、体脂肪が急激に分解され、
放出された大量の遊離脂肪酸から
肝臓においてケトン体が産生、
最終的にケトーシス or ケトアシドーシスを発症します。

ということで治療は
1型糖尿病ケトアシドーシスの治療に準じます。

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posted by いしたん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 糖尿病 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年04月27日

何かを変えたい

何かを変えたいですよね。

糖尿病や高血圧、高脂血症、肥満といった
生活習慣病の患者さんに口癖のように
いしたんがお伝えしていることです。

例えば間食を減らしませんか?とか、
運動を少し増やしませんか?とか、
何か変えたいですよねー。
という感じです。

脇道に逸れますが運動という意味では
大体、時間がない、暑い・寒い・雨などの天候、
体重が重いので膝が痛いなどなどの言い訳が多いので、
結論としては趣味のドラマや映画や音楽を楽しみながら
ルームバイクに乗ることを薦めることが多いです。



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忙しい40代、50代の方には結構刺さることが多いです。

さてさて。

今回はそんないしたんが大失敗したお話です。恥

知的障害のある50代の方が
肥満、高血圧、糖尿病、高脂血症の
コントロール不良で紹介になりました。

何か変えたいですよねー。。。から始まって
食事や運動について伺いました。

そしてその1ヶ月後。。。

「先生、食べ物を変えたよ。
 パン14個食べるのやめたで。
 すごいでしょ!」

凄いですね!でその代わり何を召し上がっているのですか?

「お寿司に通ってる。
 一回で44皿食べたんや。」

・・・え?
体重は数キロ増え、HbA1cは跳ね上がるという。。。orz

節制のために何かを変えたいではなく
具体的に何を変えるかを話し合って
はっきりと決めておくべきでした。。。
皆さんもお気をつけを。

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posted by いしたん at 15:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 糖尿病 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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