英語ではLow-Grade Appendiceal Mucinous Neoplasm(LAMN)と表現される
虫垂腫瘍の一種です。
良性か悪性かは分類によって微妙なところです。
LAMNは粘液産生性の低異型度上皮性腫瘍で、
疫学としては60歳代女性に多いとされていて、
虫垂粘液嚢腫の原因の中で最多といわれています。
病態としては以下のように考えられています。
虫垂腔内の粘液貯留
→虫垂を嚢胞状に腫大させる(虫垂粘液嚢腫)
→大量の粘液により虫垂壁が破綻
→腹腔内播種
→腹膜偽粘液腫
病理学的検査としては以下のような所見が見られます。
肉眼所見
内腔に粘液が貯留し虫垂は嚢胞状に拡張
虫垂壁は薄く、時に石灰化を伴う
組織学的所見
高円柱状細胞が平坦〜低乳頭状〜絨毛状に増殖
細胞学的な異型度は低い
腫瘍細胞の核腫大は目立たない
核は基底側に位置
N/C比は低い
腫瘍は粘液とともに虫垂壁へ圧排性に浸潤
虫垂壁の線維化、硝子化、石灰化を伴う
粘膜固有層のリンパ組織は消失
※間質反応を伴う破壊性浸潤は認められない
鑑別としては間質反応を伴う破壊性浸潤を認める粘液癌と
腫瘍性上皮が強い核異型を示す高異型度虫垂粘液性腫瘍は
LAMNとよく似ている重要な病気です。
自然経過としては腹膜播種以外の
転移を起こさないとされています。
TNM分類第8版による病期としては
Tis:腫瘍が固有筋層までにとどまる
T3:漿膜下層に至る
T4a:漿膜面に達する
※T1とT2はない
とされています。
治療は手術(外科的切除)です。
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