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2025年06月09日

標準業務手順書

標準業務手順書(Standard Operating Procedures、SOP)とは
治験において必ず守るべき基本的な業務手順を
まとめた手順書のことです。

治験が均質に遂行されることを目的に作成されます。

内容には以下のものが含まれることが一般的です。

目的
 手順書を定めた目的
適用範囲
 手順書が適用される人、業務、対象等を特定
定義
 手順書内で使用する言葉の定義の明確化
役割と責務
 手順位関係する各役割と責務の明確化
手順
 具体的な手順
改訂履歴
 履歴の記録

SOPは1つだけではありません。
医師主導治験では一般的に以下のようなSOPが作成されます。

治験実施計画書の作成に関する手順書
治験薬/治験機器概要書の作成に関する手順書
治験薬/治験機器の管理に関する手順書
副作用情報等の収集等に関する手順書
補償に関する手順書
モニタリングに関する手順書
監査に関する手順書
総括報告書の作成に関する手順書
記録の保存等に関する手順書
治験調整医師/委員会の手順書(多施設共同医師主導治験の場合)
その他当該治験に関する手順書

品質を保った治験がどれだけ大変か
わかってくだされば幸いです。

日本臨床試験学会から雛形が公表されていますので、
必要な際は検索してみるといいと思います。

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posted by いしたん at 14:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年06月08日

SaMD

SaMD(Software as a medical device)とは
日本語では医療機器プログラムと呼ばれます。

SaMDという概念に何が含まれるのかは
色々な考え方があると思いますが、
日本においては薬機法上で
SaMDと分類されるものを定義と理解すると良いと思います。

@臨床データ等を取得するための
 機械・器具と組合せて診断・治療等を行うプログラム
A臨床データ等から、診断・治療等を行うプログラム

SaMDの開発・規制は従来の医療機器と色々と異なります。

例えばQMSに関して言えば、
設計開発と保管(出荷判定)について
しっかり確認すればよく、
従来の医療機器のように
部品製造、製造、主たる組み立て・滅菌、
最終包装・表示などは関係ありません。

承認審査に関して最も重要なことは
SaMDの臨床的性能(有効性)です。

AUCやFOM等の評価、つまり分別能、再現性など
プログラム自体の評価だけでは不十分です。
感度・特異度、正診率、陽性/陰性的中率といった
臨床上の性能が重視されます。

これはAIがブラックボックスであるため、
判断についてはっきりとした根拠がわからないためで、
少なくとも医学的なメカニズムには基づかないため、
設計などの点から推察ができないからです。

つまり臨床医との比較が最も良いのですが、
それがSaMDを上市するために最も難関になっていたりします。

臨床評価に足る信頼性のある評価データを
準備できるかどうかを開発の最初の段階で
きちんと検証しておくことが重要だと思います。

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posted by いしたん at 23:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年06月02日

医師主導治験 チームビルディング

医師主導治験の準備はかなり大変です。

医師主導治験の計画の段階では
チームビルディングを検討することになります。

やるべきことをきちんとリストアップして
それを誰に担当していただくか、
いつまでに仕上げるかをマネジメントすることが重要です。

ということで必要な業務内容を
ざっと備忘録として記載します。

治験事務局業務
 チーム体制の構築
 業務割り当て
 スケジュール・予算の管理
 実施医療機関やCROとの連携
開発企画
 治験デザイン構築
 プロトコル等作成
薬事
 PMDA相談
 治験届
 薬事戦略立案
 厚生労働省対応・届出(再生医療・先進医療・遺伝子治療の場合)
統計解析
 統計デザインの決定
 統計解析の実施
データマネジメント
 症例報告書見本の作成
 データベース設計・作成
 データクリーニング
 データ入力(紙の症例報告書の場合)
安全性情報管理
 安全性情報の収集、報告
メディカルライティング
 治験薬概要書
 治験総括報告書作成
治験薬管理
 提供者からの治験薬の調達・契約管理
 実施施設への交付・回収管理
QC(品質管理)
 文書や工程のチェック
 文書の保管管理
モニタリング
 実施医療機関の記録の確認
 進捗状況の確認
監査
 第三者的に試験関連記録
 各プロセス
 組織体制
 等
教育研修
IT
SOP管理
知財
法務

そして関係者(ステークホルダー)も
やはりリストアップしておく必要があります。

プロジェクトチーム(治験調整委員会)
 チームリーダー(治験調整医師)
 プロジェクトマネージャー(治験調整事務局)
 StM:スタディマネージャー
 MO:モニター
 STAT:生物統計家
 DM:データマネージャー
 各種委員会事務局
  効果安全性評価委員会
  中央判定委員会

資金提供者
 AMED

治験薬提供者
 製薬企業

治験実施医療機関、病院
 PI:治験責任医師
 分担医師
 CRC
 治験事務局(治験審査委員会を含む、倫理担当者(ET))
 薬剤部
  治験薬管理
 検査科

CRO:内部リソースが不足する場合に業務委託する

以上を合わせて役割分担のための
responsibility matrixを作ると良いと言われています。
参考になれば。

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posted by いしたん at 17:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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